何事につけ,自分で考え,自分で決定できるということは幸せなことです. 本学会の会員ならば,自分で設計したシステムが初めて動き出したときの感動 を,忘れることはないでしょう.組織作りも同じことです.20 年近くかかっ て準備してきたソサイエティ制が,いよいよ動き始めたのです.
各ソサイエティならびにグループは,和・英論文誌,ニューズレター,研究 会,ソサイエティ大会,国際問題等々,担当者を決めてさまざまな活動をして います.活気にあふれています.しかし,ここで大切なことは,それぞれの担 当業務に閉じ込もることなく,常に全体をみることです.企画の内容だけでな く,財政的な事柄まで含めて,常に全体をみることが必要です.それによって 初めて,ソサイエティならびにグループが,バランスのとれた活動をすること ができるのです.
活力を持続させる方法の一つに,組織の公開があります.これは本部組織の 例ですが,会誌編集委員会およびニュース委員会の委員を,会誌の会告欄で公 募しましたところ,さっそく何人かの方から応募頂きました.嬉しいことです .このように,会員の新鮮な意見が常に反映されるシステムを作っておくこと は,重要なことです.それによって会員一人一人が,ソサイエティならびにグ ループを,自分達のものとして考えることができるのです.そうして初めて, ソサイエティならびにグループの行く末を,自分で考えようとする気持ちがわ いてくるのです.そうして初めて,諸先輩の長年にわたる努力に培われた電子 情報通信学会の伝統と文化の素晴らしさが認識でき,その上に立って,更に新 しい文化を築き上げることができるのです.
ソサイエティ制を,私達一人一人の手で育てていこうではありませんか.