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車両データのプライバシー対策
Vol.101 No.4pp.394-399
発行日:2018/04/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
GDPR, 正当な利益, 同意, 消去・開示権,
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あらまし:
2017年に日本における改定個人情報保護法の施行,2018年に欧州における一般データ保護規則(GDPR:General Data Protection Regulation)の施行など,世界的に個人データ保護に関する規制が強まりつつある.車両データを活用した走行支援やリモート診断などが期待される中で,運転者との結び付きの強いがゆえに,プライバシー保護に向けた対策が求められる.ここで車両データには,整備や開発に必要なデータや運転者の走行ログなど,その利活用の目的が多様である.また,一つの車両に複数の運転者がいること,車両データを扱う販売店,自動車メーカ,サプライヤが世界に散在することなど,特有の課題がある.本稿では,主にGDPRでケアすべきポイントを整理して,車両データの利活用と法規対応のバランスを鑑みた対策について考える.