連続信号のスパースサンプリング──ナイキストの壁を越えて──
Vol.96 No.4pp.269-273
発行日:2013/04/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
標本化, 再構成, ナイキスト間隔, スパース性, 不確定率有限信号,
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あらまし:
連続信号に対する標本化といえば,ナイキスト間隔で行われることがこれまでの常識となっていた.しかし,レーダやソナー,エコーなどに現れる信号は広帯域でありながら,特定波形を平行移動したものの線形結合になっていることに着目すれば,ナイキスト間隔よりはるかに広いスパースサンプリングが可能になる.また,区間ごとに多項式や指数関数で定義された信号は帯域制限を受けてすらいないが,同様のスパースサンプリングが可能である.本稿では,これらの信号を包含する不確定率有限信号と呼ばれる信号クラスを紹介し,無雑音と雑音を含む場合のそれぞれに対して,標本化と再構成の理論を概説する.また,医療信号の圧縮センシングや画像特徴量抽出など,本理論の応用例を示す.