近年,大気汚染やオゾン層破壊,酸性雨,異常気象,地球温暖化などの環境問題の解明とその対策が緊急な課題となってきた.これらの現象は地球規模でのグローバルな空間スケールと数か月から数十年の長い時間スケールで進行しており,多くの事象が複雑に絡み合っているため,現象解明には地球環境の超多元,超大量の情報収集法と解析処理法の開発が必要である.このような現象の観測には光を利用したセンシング技術が適しており,それには自然光を利用するパッシブ型(受動型)と人工の電磁波を用いるアクティブ型(能動型)センサがある.ここでは地球大気や陸域,海洋等の環境の遠隔アクティブセンサ技術として,レーザを用いるレーザレーダと遠赤外光を利用する遠隔センシング技術の研究開発の進行状況とその可能性について紹介する.


(小林喬郎) 









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