RNA折り紙
Vol.102 No.4pp.330-334
発行日:2019/04/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 折り紙の科学
専門分野:
キーワード:
分子自己組織化, RNA折り紙, 共転写性フォールディング, チューリング完全性,
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あらまし:
RNA一本鎖が合成と同時に自分自身に折り畳まれる過程「共転写性フォールディング」(CF:Cotranscriptional Folding)を利用して極小のタイル構造を試験管内で自己組織化する技術「RNA折り紙」.Gearyらはその可能性と有用性を実験で実証して見せた.本稿ではRNA折り紙とその駆動原理であるCFによる自己組織化の数理モデルである「折り畳みシステム」について概説する.特に全ての計算可能関数をたった1種類の抽象高分子鎖を用いて計算する万能折り畳みシステムについて述べるが,これは生体内で自己組織化可能な汎用計算機の実現へ向けた最初の重要なステップである.