神経生理の立場から――筋シナジーに基づく筋骨格系の冗長自由度を簡略化する仕組み――
Vol.102 No.8pp.772-776
発行日:2019/08/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 生体機能の“安全”な計測・評価を目指して
専門分野:
キーワード:
運動制御, 運動学習, 筋電図, シミュレーション, 発揮張力,
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あらまし:
ヒトは冗長かつ複雑な筋骨格系を巧みに活動させ,多様な環境の中で適応的な身体運動を実現している.本稿では,生理学実験及び数理解析手法により‘ひと’生体に内在する冗長自由度を解決する戦略である筋シナジーの存在意義について紹介する.生理学実験により環境の変化に応じて筋シナジーが柔軟に適応すること,正確な身体出力に筋シナジーが関与していることが明らかになった.数理解析手法により筋シナジーの存在は筋骨格系の力発揮方向の偏りを補正することが明らかになった.