量子状態識別の数理の広がり
Vol.104 No.11pp.1158-1165
発行日:2021/11/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:特集 量子機械学習
専門分野:
キーワード:
量子状態識別, 量子暗号, ランダム行列, 最適化理論,
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あらまし:
量子情報処理は,暗号や関数計算をはじめとする応用先に加え,近年機械学習におけるその可能性も期待され,精力的に研究が進められている.その更なる発展のためには,量子情報処理に内在する普遍的な限界を明確化することも重要である.その際,量子情報処理に特有な性質を有する情報読出し部分に着目し,その限界を究明するのが量子状態識別である.本稿の前半では量子状態識別の基本的数理を解説し,後半では近年発展の目覚ましい,分散形量子情報処理における状態識別の最適化についてその数理課題としての重要性を交えて紹介する.