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錯覚を利用した触覚インタフェース
Vol.104 No.2pp.156-161
発行日:2021/02/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
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あらまし:
我々は,感覚器を通してのみ世界を知覚することができる.しかしながら,感覚器や感覚器からの情報を処理する脳には限界やひずみがあり,世界を正確に知覚しているわけではない.そのため,感覚器に異常がないにもかかわらず実際と異なる知覚を得てしまう現象である“錯覚”が生じる.錯覚は実生活において様々な問題を引き起こす一方,上手に利用することで,効果的・効率的な情報提示や,物理的に実現不可能な事象を体験可能にすることが期待されている.本稿では,筆者が主に研究している錯覚を活用した“触覚”インタフェースの事例について紹介する.