情報処理技術による施設園芸栽培現場管理の展望
Vol.108 No.2pp.170-175
発行日:2025/02/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 ICTによる農業のスマート化
専門分野:
キーワード:
温室環境管理AIモデル, 作物生理学, 自動フェノタイピング, 収穫ロボット,
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あらまし:
近年,温室内の環境制御に関して,温室内の複合環境パラメータと作物成育の関係を数理モデル化した上で,生産性を向上させるための最適管理を実施するシステムが導入されている.こうした温室環境制御システムに関しては既に栽培現場に実装されている一方で,作物管理作業も含めた完全自動化を目指すためには,人に代わって温室内の管理作業を行うロボット開発や,作物の生理的状態を把握するセンシング技術の開発が不可欠である.将来的には,光合成速度や葉面積指数などの生理的情報を自動収集した上で,市場や生産者の事情に合わせて作物の成長を調節することが可能な温室環境制御や,作業ロボットによる作物管理を含めた完全自動管理温室の実現が可能になると予想される.