ダイヤモンド量子センサの可能性
波多野 睦子 岩﨑 孝之 波多野 雄治 関口 直太 関口 武治
Vol.108 No.3pp.249-258
発行日:2025/03/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
ダイヤモンド, NVセンタ, 量子センサ, CVD, イオン注入,
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あらまし:
ダイヤモンド中の窒素―空孔複合欠陥であるNVセンタは,常温大気中で動作する固体量子センサとして,磁界・温度・電界等を高感度に検出可能である.NVセンタは原子スケールの構造であるが,化学気相成長(CVD)やイオン注入等により,計測対象に最適な密度をスケーラブルに実現可能であること,素材自身が堅ろうで生体親和性に優れること,物理変数をマイクロ波の周波数として読み出せるため絶対精度と広いダイナミックレンジを得られること等の特徴がある.これらの特徴を生かしたEV電池計測,パワーデバイス内部の計測,生体計測に関して概説する.