高密度部分グラフの抽出──その計算限界と打破──
Vol.92 No.2pp.82-89
発行日:2009/02/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 特定領域研究「新世代の計算限界──その解明と打破──」
専門分野:
キーワード:
アルゴリズム, 近似困難性, インスタンス依存性, 高密度部分グラフ,
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あらまし:
グラフの高密度部分の抽出はデータマイニングやインターネット解析などで必須の計算問題である.実用的に良い解法を求める様々な工夫が行われている一方で,これは計算理論的に難しい問題とされ,PCP理論と呼ばれる理論によって得られる計算限界が存在し,定式化によっては良い近似解を得ることすら困難である.しかしながら,近年では入力インスタンス特性やパラメータに依存した困難性の解析を数学的に行うことにより,幾つかの糸口が見えてきている.本稿では筆者自身の研究を中心に,それらのアプローチについて紹介する.