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目標学習成果がどの程度まで身に付けられているかのアセスメント・評価法の必要性と設計
Vol.94 No.2pp.114-129
発行日:2011/02/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 工学教育今昔
専門分野:
キーワード:
工学教育, デザイン教育, 目標学習成果, アセスメント, 評価,
Free本文:PDF(1.2MB)
あらまし:
2009 年6 月に京都で開催された国際エンジニアリング連盟の総会で承認された合意文書の内容に調和する形で,ワシントン協定加盟の認定団体のそれぞれの工学教育プログラムの認定基準が改正されたか,されつつある.その改正によって,それぞれの認定団体の属するエコノミー(国または地域)での工学教育プログラムとその認定システムが,エコノミーを超えて実質的に同等な範囲で,より比較可能で,より分かりやすくなりつつある.また,認定による「教育プログラムの質保証」が意義あるものとなるためには,その核となる「教育プログラムで卒業時点までに身に付けることが期待される知識・能力等を述べた目標学習成果が,実際にどの程度まで個々の学生によって身に付けられているかをアセスメントし,評価する信頼できる方法」の設計と利用が急務となっている.本稿では,上記の合意文書の内容の概略と影響について述べ,信頼できるアセスメント・評価法の一つとして,効果が認められつつある‘ルーブリック’という特別な表概念を用いた「総合的ツール」の最新の開発状況について紹介する.