電子立国は,なぜ凋落したか
Vol.99 No.11pp.1040-1046
発行日:2016/11/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:特集 変革を迎える光通信デバイス
専門分野:
キーワード:
電子産業, 東西冷戦, 分業, ファウンドリー, EMS,
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あらまし:
日本電子産業の国内生産金額はピークの半分以下に落ち込み,貿易収支は赤字に転落した.転機は1985年である.通信自由化と東西冷戦の「終わりの始まり」は,世界の産業配置を変える.特に設計と製造の分業がグローバルに進展した.しかし日本企業は,この分業を嫌う.これが日本電子産業凋落の原因の一つとなる.後半では,設計と製造の分業における,半導体集積回路と光通信デバイスの異同を検討する.光通信デバイスには比例縮小則は当てはまらず,両者の違いは少なくない.しかし設計ツールの重要性など,共通の注意点もある.