ARツールキットのそのとき
Vol.106 No.12pp.1096-1099
発行日:2023/12/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 そのとき研究の歴史が動いた――画像認識の発展の歴史を振り返って――
専門分野:
キーワード:
拡張現実感, 画像計測, マーカ追跡, ソフトウェアライブラリ,
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あらまし:
ARToolKitは,撮影された画像に写っている正方形マーカを検出し,カメラに対するマーカの三次元的な位置姿勢を計算する機能を中心としたソフトウェアライブラリである.実世界の中に仮想物体を重畳表示する拡張現実感システムの構築を容易にすることを目的に2000年頃に開発された.当時,それまで高価なワークステーションでしかできなかったリアルタイム画像処理がパソコンでも可能となり始め,拡張現実感技術に興味を持つ多くの研究者に利用されるようになった.本稿では,なぜARToolKitが広く利用されたのかを振り返って考察する.