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学会・研究会におけるろう・難聴者の情報保障――論文作成・発表アクセシビリティガイドラインの活用――
Vol.106 No.12pp.1125-1131
発行日:2023/12/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 「共生社会」実現に資する「誰でも参加」の学会・研究会を共につくろう――「論文作成・発表アクセシビリティガイドライン」の活用――
専門分野:
キーワード:
論文作成・発表, アクセシビリティ, 聴覚障害, ろう・難聴者, 情報保障, 福祉情報工学,
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あらまし:
情報保障とは,誰もが等しく情報を入手する環境を整えること,情報へのアクセスを保障することである.特に,ろう・難聴者の情報保障では,手話や文字などを利用して周囲の音情報を聞こえない人に伝えたり,逆に手話や文字などを利用して発せられた発言を音声に変えるなどして,その場への対等な参加を保障する必要がある.高等教育機関に在籍するろう・難聴者は,この20年近く増加傾向にあり,多岐にわたる専門分野での学びを深めている.より多くの学会や研究会での情報保障の取組みが実現されることで,ろう・難聴者も交えた研究についての議論が可能となる.本稿では,聴覚障害について概説し,ろう・難聴者の情報保障に用いられる代表的な手段を紹介する.更に,アクセシビリティガイドラインのうち,ろう・難聴者に対する配慮についてポイントを挙げ,学会や研究会における実例を紹介する.