あらまし

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学会・研究会における発達障害がある/可能性がある人への合理的配慮等の提供

苅田 知則 今野 順 

Vol.106 No.12pp.1132-1136

発行日:2023/12/01

Online ISSN:2188-2355

Print ISSN:0913-5693

種別:小特集 「共生社会」実現に資する「誰でも参加」の学会・研究会を共につくろう――「論文作成・発表アクセシビリティガイドライン」の活用――

専門分野:

キーワード:
発達障害自閉症スペクトラム症読み書き困難感覚過敏

Free本文:PDF(746.3KB) | 正誤[更新日2024年1月23日]

あらまし:
発達障害には,自閉症スペクトラム症(ASD),限局性学習症/読み書き困難(SLD, Dyslexia/Dysgraphia),注意欠如・多動症(ADHD),感覚過敏(HSP)等,多様な症状・困難が含まれる.厚生労働省の調査によると,発達障害の診断数は年々増加しており,2016年には48.1万人と報告されている.また,発達障害がある,若しくはその可能性がある子供の数も増加傾向を示しており,文部科学省の報告によると,2022年現在,通常の学級には約8.8%の割合で,発達障害の可能性がある児童生徒が在籍している.一方で,発達障害がある/可能性がある人は,全般的な知的発達に問題はなく,自らが興味関心を抱く領域・特定の領域については極めて高い能力を発揮する場合もある.過去に極めて優秀な成果を残した研究者の中には,現代の診断基準を適用するならば,発達障害と診断される可能性がある人も多数含まれる.このように,研究・学術領域と発達障害は親和性が高く,義務教育段階の割合よりも高い割合での参加も想定される.本稿では,障害の有無にかかわらず,多様な研究者が効果的に学会や研究会に参加・研究成果の公開を行うために,想定される発達障害がある/可能性がある人への配慮等を概説・例示する.

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