![]() |
![]() |
●解説 雨宮 好文
|
■2. ELF電磁界の刺激作用と影響 2.1 電流密度と生体影響 生体組織に電流が流れたときに,神経や筋肉の興奮性細胞が刺激を受け,電流密度の大きさにより様々な生物学的影響(生体影響)が生じる.Bernhardt(5)は,各種の生体影響に対する電流密度のしきい値を周波数の関数として図1のように示した. |
![]() 図1 各種の生体影響と電流密度しきい値(文献(5)の抜書き) |
図でA は人体組織に自然に流れている電流(内因性電流)の平均値を示す.@,Aはそれぞれ磁気閃光及び電気閃光を生じるしきい値(計算値)であり,その生体影響が予期され観察される範囲をB
で示す.Bは神経/筋肉システムに対して刺激を生じるしきい値,Cは面電極直下の受容体に刺激を生じるしきい値であり,それらのエンベロープとしてのしきい値をC
で示す.Dは1秒以上の刺激時間において心室細動を生じるしきい値,D は心臓期外収縮及び心室細動のしきい値のエンベロープとしてのしきい値を示す. で与えられる.ここでf は周波数,R は球半径,σ は球の導電率である. 表1 ELF電流密度(3〜300Hz)と生物学的影響(2)
|
(C) Copyright
2000 IEICE.All rights reserved.
|