制御局はYRP一番館にある実験室に設置され,局地基地局はYRP内の公道約240mの実験コースに設置されている.局地基地局の間隔は20mであり,現在六つの局地基地局を設置している.図7(a), (b), (c)に制御局,実験コース及び車載RF装置等をそれぞれ示す.

   

局地基地局

(a) 制御局装置  
(b) YRP実験コースの実験車と路側アンテナ群
(a) 制御局装置
 
(b) YRP実験コースの実験車と路側アンテナ群

(c) ミリ波車載RF装置

(c) ミリ波車載RF装置


図7 ミリ波高速伝送実験設備

 

 本システムの無線方式については,38GHz帯で使用されているFWA(Fixed Wireless Access)の方式を転用しており,その主な諸元を表6に示す.本実験システムで動画像伝送等の実験を行い,80Mbit/s程度のスループットが得られている.ここで紹介した実験システムは,種々のミリ波システムの実験に対応でき,前述の配信システムのほかに,マルチ無線サービス多重伝送実験(8)やモバイルCATV伝送実験(9)も行われている.


表6 FWAの方式諸元

データ伝送速度 155.52Mbit/s(公称)
周波数帯 36〜37GHz/FDD
変調方式 16QAM
占有帯域幅 54.5MHz以下
ベースバンド信号入出力 ITU-T G.957 S-1.1 
(STM-1) 準拠

 


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