VRの進化を担う3D音響技術──ヘッドホン3D音響の原理と到達点──
Vol.103 No.4pp.413-420
発行日:2020/04/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
VR, 3D音響, ヘッドホン, 頭部伝達関数, 個人差,
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あらまし:
音響分野において360度映像に相当するものとして,3D音響の研究が進められている.しかし,現時点では個人が手軽に3D音響を楽しめるようなシステムは実用化されていない.本稿では,種々の3D音響の原理を紹介した後,HMDを用いた360度映像と親和性が高いバイノーラル再生に焦点を当てて解説する.バイノーラル再生においては,頭部伝達関数(HRTF)の個人差が最大の課題であり,これを克服するために盛んに研究が進められている.これらの研究の到達点を紹介し,実用化に向けた今後の展望を述べる.