シリコンスピンMOSFETにおけるラシュバ効果によるスピン操作
Vol.105 No.12pp.1407-1413
発行日:2022/12/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 電子スピンの回路とシステムへの応用
専門分野:
キーワード:
半導体スピントロニクス, スピントランジスタ, スピン輸送, スピン流, スピン軌道相互作用,
本文:PDF(1.1MB)>>
あらまし:
金属絶縁体半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)にスピン機能を付加し,高機能化を図る「スピンMOSFET」が注目されており,実用化に向けた研究も進められている.その一方で,より高機能なデバイスの創成を目指し,チャネル中のスピンの精密操作を試みる研究もある.特にゲート電界を用いたスピン操作は汎用性,局所制御性の点で優れる.しかし,スピン軌道相互作用がその本質にあるため,MOSFETの主要材料であるシリコンでは実現困難とされてきた,我々はシリコンのMOS構造における電界に着目し,ラシュバ型スピン軌道相互作用がゲート電界により発現し,予想に反して大きいことを発見した.