ハッシュ関数を用いた署名方式について
Vol.106 No.11pp.999-1003
発行日:2023/11/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:特集 耐量子計算機暗号の最新動向
専門分野:
キーワード:
耐量子計算機暗号, ディジタル署名, ハッシュ関数, マークル木,
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あらまし:
ハッシュ関数を用いた署名方式は,RSA署名方式と同様,1970年代に基礎が確立され,その後の研究で改良が行われてきた.ハッシュ関数を用いた署名方式は,安全性の観点から最も信頼性の高い耐量子計算機暗号の一つと考えられており,現在,実用のための方式として,米国国立標準技術研究所(NIST)の二種類の推奨方式とNISTによる耐量子計算機暗号標準化プロセスで標準化候補アルゴリズムとなった一つの方式が存在する.本稿では,それらに共通する基本構造を中心に紹介し,それぞれの特徴について概観する.