視覚暗号の最近の進歩
Vol.106 No.1pp.39-46
発行日:2023/01/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
視覚暗号, 秘密分散法, 視覚復号型秘密分散法, 画素拡大, 相対差,
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あらまし:
視覚暗号はディジタル画像に対する秘密分散法の一種である.視覚暗号では,1枚の秘密画像からシェアと呼ばれるn枚の画像が生成され,n人の参加者にそれぞれ配布される.視覚暗号の最大の特徴は,シェアを透明なシートに印刷して重ね合わせることによって,秘密画像が復元されるという点にある.本稿では,n枚のシェアの生成に用いる基本行列の最適化について解説する.実際,基本行列の最適化の問題は整数計画問題または線形計画問題として定式化でき,最適な基本行列はnが10程度以下なら最適化ソルバを用いて簡単に構成することが可能である.