携帯電話用電力増幅器の変遷と進化
Vol.106 No.9pp.827-833
発行日:2023/09/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
携帯電話, 電力増幅器, 高周波回路, 高効率, 低消費電力, 線形化技術,
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あらまし:
携帯電話用電力増幅器(PA)は携帯電話の世代が第2世代から順次第5世代へと進み,要求仕様の変化に対応し進化を繰り返してきた.第2世代のPAは飽和形PAが中心であるが,第3世代以降は線形PAが中心となる.世代が進むにつれ端末の構成が複雑になることでPA出力とアンテナの間の損失が大きくなり,新しくアンテナ出力電力の高い仕様の出現も加わりPAの出力は増加してきた.またデータレートの向上に対応するため変調信号の瞬時最大電力と平均電力の比(PAPR)が大きくなり,バックオフを取った状態での効率向上が必要となった.これらに対応するためPAの高効率化技術はますます重要となる.近年適用・開発されている三つの代表的な高効率化技術を紹介する.