四端子FinFETデバイス技術──課題と対策及び展望──
Vol.91 No.1pp.30-35
発行日:2008/01/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 32nm世代VLSIを担うMore Moore技術──三次元ゲートMOSFET──
専門分野:
キーワード:
四端子FinFET, ダブルゲート分離, Vth制御, 非対称ゲート酸化膜厚,
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あらまし:
32nm技術ノード以降のVLSIにとって最大の問題は,短チャネル効果に起因した消費電力の増大である.独立ダブルゲートを有する四端子FinFETは,極めて高い短チャネル効果抑制能に加え,素子作製後にしきい電圧(Vth)を自在に制御可能という優れた特徴から,この問題を解決し得る素子として近年注目されている.本稿では,四端子FinFET実用に向け解決すべき課題と対策に関して,我々がこれまで取り組んできた研究を中心に解説する.具体的には,ダブルゲートの分離技術,性能向上に有効な左右のゲート絶縁膜厚の非対称化技術に関して解説する.また,四端子FinFETを用いたCMOSインバータ回路の特性結果を示すとともに,四端子FinFET回路の応用に関する今後の展開を述べる.