DRMの技術動向
Vol.91 No.3pp.225-236
発行日:2008/03/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
DVD, DRM;コンテンツ流通, 暗号化方式, MPEG-21, REL, CPRM/CPPM, IPMP, コーラル,
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あらまし:
コンテンツ流通に必須とされる技術にDRM(Digital Rights Management)がある.コンテンツクリエータの創作意欲,プロバイダの事業意欲,コンテンツ消費者の消費意欲,等を共に満足するコンテンツ流通環境の確立には,DRM技術は不可欠である.一方,コンテンツの不正コピー事例は後を絶たず,プロバイダ事業者はその都度対策を迫られDRM技術を強化してきた.本稿は,比較的初期にDRMを立ち上げたDVDを例に,実用DRM技術を解説し,次いで,急速に普及した携帯電話の標準DRMであるOMA DRMについて言及し,更に蓄積メディアのDRMをSDカードを例にCPRM技術内容を記述した.
最近のDRM標準化活動の状況については,国際標準化活動の例としてMPEG-21を中心にIPMP技術を解説し,デファクト標準化活動の例では業界主導DRMとしてコーラルを取り上げ,そのポイントとなる技術を解説した.
DRMは,いまだ発展途上の技術であり,またその特殊性(秘匿性)から,公開情報が少ない.本稿ではできるだけ重点技術内容を取り上げ,公開情報の範囲で平易に解説し,最後にDRMの現状課題と将来展望について触れる.