プライバシー保護技術に関する最新動向
Vol.91 No.9pp.792-797
発行日:2008/09/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
暗号化技術, 秘密分散, グループ署名, 知識の署名, ミックスネット,
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あらまし:
様々な情報が電子化され,パソコンやUSBメモリなどに格納されるようになっている.また,大量の情報がインターネット上を含む様々なところで活用されている.このように利便性が向上する一方,情報漏えいやプライバシー保護に関する問題なども表面化している.プライバシー保護を達成するためには,理論や技術だけではなく,システム化とその管理,法制度など,様々な角度からの取組みが必要となる.このうち,プライバシー保護技術については20年以上前から様々な概念が提案されており,その後の多くの改良の積み重ねの結果,より安全かつ高性能になり,実用化の研究が進みつつある.本稿ではプライバシー保護技術を,「情報とその発信者との結び付きを断つ技術」と,「情報を暗号化したまま活用する技術」に大別し,考え方を中心にできるだけ平易に解説する.また,最新動向と課題等についても述べる.