安全性を証明可能なハッシュ関数の設計論
Vol.92 No.3pp.218-223
発行日:2009/03/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:解説
専門分野:
キーワード:
ハッシュ関数, 衝突計算困難性, 第二原像計算困難性, 原像計算困難性, 強識別不可能性,
本文:PDF(524.3KB)>>
あらまし:
ハッシュ関数は任意長の文書を固定長の圧縮値に変換する一方向の関数であり,現代暗号において実用・理論の両面から重要な役割を担っている.異なる入力が同一の値を持つこと(衝突と呼ぶ)がないことが期待されている.しかし,最近,実用に供されているハッシュ関数に対して,衝突する入力の対を簡単に発見する手法の研究が進展した.本稿では,証明可能理論の枠組みにおけるハッシュ関数の役割を紹介した後に,安全性証明可能なハッシュ関数設計論の研究動向について紹介する.