光技術から超長期保存メモリへのアプローチ
渡部 隆夫 今井 亮 塩澤 学 森 重喜 下間 靖彦 坂倉 政明 三浦 清貴 渡辺 康一
Vol.98 No.12pp.1063-1068
発行日:2015/12/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 超長期保存メモリ・システムへの挑戦
専門分野:
キーワード:
石英ガラス, フェムト秒レーザ, 非線形, 耐熱性, アーカイブ,
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あらまし:
本稿では,光技術からのアプローチとして石英ガラスを用いたメモリの研究を紹介する.石英ガラスは,二酸化けい素で構成される非常に純度の高いガラスである.化学的に安定で放射線にも強く,耐水性や高い耐熱性を有する.超短パルスレーザの光を高い開口数を持つレンズで集光照射すると,本来は透過する波長域の光でも非線形吸収が起こり,集光点の近傍のみに周囲と屈折率の異なる微小変性領域が形成される.この現象を利用してデータの記録を行い簡便な光学系で読み出すことが可能になれば,理想的な超長期メモリになる可能性がある.