パッキングの集積回路設計への応用
Vol.98 No.9pp.798-802
発行日:2015/09/01
Online ISSN:2188-2355
Print ISSN:0913-5693
種別:小特集 位相的パッキング表現とその応用──大規模問題を扱うための魔法の数々──
専門分野:
キーワード:
集積回路配置設計, アナログレイアウト, グラフアルゴリズム, 凸計画問題,
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あらまし:
本稿では,パッキンングアルゴリズムを集積回路のブロックの配置問題へ適用した代表的な事例を紹介する.配置問題は,面積最小化だけではなく,配線長最小化やブロックの相対位置に関する制約を伴う.具体的な応用事例として,まず,アナログ集積回路における素子配置手法を紹介する.ここでは,素子のミスマッチを抑制するために対称制約や近接制約を導入し,位相的に表現されたパッキング上で,これらの制約を表現する手法について述べる.更に,大規模集積回路の階層設計方式に適用した事例を述べる.階層設計方式は,機能モジュールのおおよその位置を決定する概略配置が重要となる.ここでは,面積固定であるが縦横比は自由度があるソフトブロックを扱い,チップ面積計算を凸計画問題として定式化する手法を紹介する.また,ブロックの上下左右の情報を利用した配線経路の評価方法や配置の規則性評価についても述べる.